2012年4月26日木曜日

−子どもたちの声 1−




子ども達の視点や感性ってすごいな・・。

先日講演会をさせて頂いた中学校から今日ドサッと137枚のお手紙が届いた。
関連リンク:中学校講演会とアンパンマンの法則
生徒達が感じたことや印象に残ったことを書いて、先生方がまとめて送ってくれたのだ。一枚一枚、一文字一文字じっくり読ませていただき、読み始めると、自分でも気持ち悪いほど終始笑顔になってしまう。それほど子ども達からの反響が嬉しかった。


ところで、
ある有名先輩日本人サイクリストで、ずっと前に世界を走った方がいる。
その彼が「なぜ自転車で世界一周をしようと思ったのですか?」という質問に答えていた。僕もよく聞かれる質問だ。

ある日、彼がまだ中学生だった頃、いつものように歩きなれた通学路を下校している時のことだった。アスファルトが焼けるような暑い夏の空の下、少しきつい登り坂が終わり、下り坂に差し掛かったところで隣をスーッと一台の自転車が通り過ぎていった。
何か違う。普通の自転車ではない。 荷物が満載だった。
荷台だけではなく前輪と後輪の脇にも鞄が取り付けられている。
彼はその人の背中と自転車が遠く小さくなっていくのをただ立ち止まって見ていた。

「旅人だ。」

“一瞬“の出来事だったが、稲妻のような衝撃が彼に走った。

「かっこいいな。いつか彼のようになれるかな。」

その時、少年に起こった出来事がきっかけで彼は夢を抱き始め、大人になってその夢を実際の形にしていった。「これって可能なんだ。」「夢は叶うんだ。」
そう教えてくれた出来事であったに違いない。


「自分さがし(自分発見)」の時期といわれるこの頃の子ども達というのは情報がまっすぐに伝わる。その時得た感動や衝撃というのは忘れずに残るもの。だからあえて僕もスーツは着なかった。サンダルで背中に120Lのバックパックを背負い、首から一眼レフを下げて登場した。いつもの僕を見せに来たのだから、偽る必要はない。
「自分さがし」。自分はどんな人間なのか。どんな性格なのか。何をやりたいのか。どんな職業につきたいのか(そのためにはどんな学校に進学するのか)。そして、自分は一体誰なのか。
 恋愛や進学、就職で悩まない人は、ほとんどいないだろう。また、この時期に限らず若者達たちは、占いや性格テストなどが好きな人が多いようだ。自分が誰なのかを知るということ。意外と他の人のことを知るより難しいのかもしれないね。
 自分は他の誰でもない、まぎれもなくユニークな自分自身であり、現在の自分が何者であるか、将来何でありたいかを自覚すること、つまり自分を発見することが大切。でも、そんなこと言われたって・・。
はい、最もです。自分を発見することってそんな簡単で単純なことではないのだから。




僕が中学生の時? 夢なんてなかったよ。
お小遣いもなくて、周りの友達は何とかジャンプとか、何とかサンデーと言うものを毎週または毎月買って読んでいたけど、僕は一度も買ったことがなかった。漫画もほとんど読んだことがない。
ただ僕には、一本の釣り竿と、長野の自然があった。
家帰って来ては玄関にランドセルを投げ、
貯めていたお年玉の100円で10本の釣り針を買えば、あとは庭の石をひっくり返してミミズを見つけてビニール袋にいれ、犀川や裾花川へ自転車を走らせた。毎日毎日。
おかげで家の中には水槽がいくつも並び、大小いろんな魚が泳いでいて、まるで水族館みたいだった。
よく水槽の掃除をしろって、母親に怒られていたものだ。
将来のことを今決めろなんて大人がいたらこう言ってやりなさい。

「俺の人生、そんな安くないんだぜ。」

って。

まずは色んなことにハングリーに活動して行くこと。勉強や部活や恋や遊びやけんかや、いろんなことを体験しながら、自分自身を見つけていくんだ。

人間は誰でも長所(良いところ)と短所(悪いところ)があるけど、たとえどんな欠点があっても、「それでも自分は価値のある人間だ」という自尊感情を持つこと、それが自分を発見するということなのかもしれない。

ただ自尊心が高すぎて、他人を「尊重」することを忘れてはいけない。

前に「自分さがしの時期」と書いたが、自分で言っておきながらこの「時期」という言葉が好きではない。じゃあこの「時期」とやらを過ぎてしまえば新たな「自分発見」は出来ないのか。そんなことはない。「自分発見」て、「夢発見」と相違ないと僕は思う。
やっぱり40歳でも、100歳になっても新たな「夢発見」してそれに向かって頑張っているひとってかっこいいと思う。
逆に「もういいや・・。」って満足しないまま諦めちゃうひとって格好悪い。



「できない・やらない為の理由」ってゆうのはいくらでもみつかる
「やりたいこと」「夢」が見つかるタイミングはみんな一緒じゃない。だから焦らなくていい。きっと素敵な自分を発見するときが必ず来るから。



前置きが長く長くなりましたが、中学生のみなさんから頂いたメッセージの一部を紹介させていただきます。お時間は少々頂きますが、一人一人全員にお返事を書きますので、みんな〜待っててねー♪

  お話を聞いてとても感動しました。
世界旅はとても大変だと思うのに、それを楽しんでやっていたのはすごいと思いました。7歳の少女の話を聞いたときはすごく悲しい気持ちになり涙が出てきました。今、日本における状態がどれだけ幸せなのかを感じることが出来ました。私は将来河原さんみたいな世界のひとの命を助ける仕事に就きたいと昨日の講演会で強く思いました。今、その夢に向かって英語を頑張っていきます。河原さんのお陰で夢が一つ決まりました。昨日はお話を聞けてよかったです。ありがとうございました。次は海外で会えるといいですね。


  発展途上国をまわりボランティアしながら世界一周しているのがすごいと思いました。7歳で右足がなく、しかもその理由が擦り傷のせいで膿んでしまったということを聞いたときには涙目になってしまいました。僕もkeiさんみたいなボランティアをしたいと思いましたが今は中学生なので身近にできることから始めていきたいと思いました。将来は自転車で世界一周とは言いませんが、仲良くなった人にヒッチハイクして世界一周をしてみたいと思います。その為には話が伝わる程度でもいいので英語をもっと必死でやっていきます。話を聞いて自分の将来の道に医療関係の選択肢ができました。すごいためになった2時間でした。


  僕は進路講演会で旅のことを聞けると聞いたときとてもワクワクしました。それは僕が旅にあこがれていたからです。実際に聞いてみたときに心の広いひとで優しいひとじゃないと旅はできないなと思いました。そして河原さんはとてもやさしくてカッコいいひとだと思いました。印象に残っているのはミャンマーの手術のときです。河原さんの写真は笑顔ばかりでこっちも幸せな気分にさせてくれるようなものばかりでした。進路講演会はとても為になったので良かったです。


  いろんなお話が聞けて良かったです。啓一郎さんのお話を聞いて人の優しさ、団結力、心の強さを知れてとても感動しました。私は今反抗期で、色々なことにムシャクシャする時期ですが、啓一郎さんのおかげで変わりたい!と思いました。啓一郎さんのように、心が強く、優しく、新しいことに挑戦できる人間になりたいと思いました。

  私は貧しい国に住んでいる子ども達は苦しそうな顔をしていたりするのかと思っていたけど、写真や動画を見ると、子ども達は楽しそうに笑っていてちょっと驚きました。自分がすごく恵まれた環境にいて、すごくぜいたくな悩みを持っているんだと感じた。切り傷が足を切断するほどの大きな病になってしまうとは思わなかった。日本ではそんなことあり得ないと思うし、ああいった国に医療が足りないことを実感した。自分はボランティアには参加したことがないから、一度参加してみたいと思った。参加して一人でも多くのひとの命を救いたい。


  自分の夢(やりたいこと)に一生懸命頑張っているところがすごいなと思いました。私は今まであまり努力をせずに生きてきました。だけど、今は「色々な事に全力で努力できる人になりたい。」と思っています。でも自分の夢に向かって頑張ります。受験や中学生活最後の部活も。後、自分の事だけでなく、ひとの事も考えられるといいなと思いました。誰かに親切にすれば、いつかめぐりめぐって返ってくる。たしかにそうだなと思いました。なので親切な人になれるように頑張ります。河原さんも夢に向かって頑張ってください。

  話はすごく良かったけど、まずはkeiさんはおおらかだった。。いろんなところに行っていろんなところに触れていろんな体験をしてきたからなのかはわからないけど、誰に対してもopenな人だった。昨日の話は、発展途上国は大変だ、これが事実だ、とテレビでは言うけど、keiさんのスライドを見て話を聞く事によってスラムの現実や病院の器具や医療が不足しているという事を知ることができた。僕はkeiさんのように世界でボランティアはなかなか考えられないけど、これからいろいろな夢を持って実現しようと思った。

  河原さんは、心の中で描いていた遠い未来を実現していく、心が強い人だと感じました。世の中には河原さんのようなとっても大きな夢を持っている人はたくさんいると思います。でもそれを実現させることが出来る人は、ごくわずかの人だと思います。その中の一人に入っている河原さんは残り1年もない受験を控えている3年生にとって、強い自信をくれたと思います。私もそうです。どんなレベルの高校でも、自分の心の強さで目標に近づいていけるような気がしました。この気持ちに気づかされたことが、進路とのつながりだと思いました。

  ぼくが最も印象に残っていることは河原さんが看護師という自分の職業を辞めてまでして世界にボランティアをしに旅に行かれたことです。私欲に負けず、また報酬もないのに途上国に行き、貧しい人たちを助けるという、素晴らしいことをなさっている河原さんを尊敬、憧れの目で話を聞いていました。よくテレビで目にすることも河原さんの実体験を交えた話を聞き、興味がわきました。ブログを拝見させていただき、知識を深めたいと思います。お忙しい中僕たちの為に講演会に来てくださり本当にありがとうございました。


  「ボランティアとはどういうことなのか」考えさせられました。7歳の少女のお話を聞いたときは、涙が出ました・・。世界は不平等でたくさんの人が困っている中で、河原さんは本当アンパンマン号だなぁと思いました。自転車で世界一周はとても大変でいろいろあると思いますが、遠くから応援していますっっ。私も河原さんみたいに色んなことに挑戦していきたいなと思いました。

  かっこよかった(ハート)話を聞いて、すごーって思った。7才の女の子の足をお父さんが切ったっていう話がめっちゃ心に残ってる。7才の女の子の気持ちになったら泣けてきてやばかった。痛いって叫んでる自分の娘の足を切るお父さんの心も痛いだろうなって思った。その女の子に出会って看護師になったっていう河原さんがすごい。聞いていたときは自分も看護師になりたーいって思った。

  ぼくは、まだ二年生のときに先生から河原さんのことを聞いたとき、すごい人だと思いました。しっかりと目標を持ち、多々の支援活動をしている河原さんが僕はうらやましいです。今回の講演会では色々な事を学びました。僕がいちばん為になったのは、河原さんにも夢が全然なかったということです。何故かというと、僕にはこれといって夢がないからです。僕は最近夢がないことに焦っていました。しかし今回の講演会のおかげでやってみたいことが増えました。それは人助けです。これから河原さんを見習って頑張ります。


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