「旅」とは、

「旅」とは、「5%の努力と、5%のお金と、90%の人々の優しさ」


ボランティアをしながら世界に笑顔を届ける - 【看護師Keiの自転車世界一周の旅】×【助け合い】 ★現在挑戦中です!


(中国武漢で自転車が盗難に遭いましたが市民数万人の皆様のお陰で取り返し、無事旅を続けています!!)

2012年2月6日月曜日

-本当の一人ぼっち- 中国




江西省に入ったばかりの頃だっただろうか。
僕は右手に、その日注文しすぎて食べきれなかった料理を詰めたタッパーを握り締めていた。

その時泊らせてもらっていた家の女の子(30歳)と夕飯を食べて家に帰るところだった。
楽しく話しながら歩いていると、薄い毛布に包まって小さく丸まって寝ているおばあさんが目に入った。白髪で、穴が空いて汚れたジャケットが見えた。
前の晩は雪が降ったくらいで、その夜もかなり冷え込んでいた。

僕は横目で見ながら一端通り過ぎてしまったが、後ろ髪を引かれるようにそのおばあさんの元に戻った。友達は笑っていた。
まだ温かい料理と少しのお金を添えて、ぐっすり眠っているその人の枕元にそっと置いた。

「ははは、何でそんなことするんだい?」

と友達は言った。

「今夜はこれで御飯を食べれるけど、明日食べるものがあるかもわからないでしょ。」
そう僕が言ったあとに友達から衝撃の言葉。





いいじゃん。明日きっとゴミ箱をあさって食べるでしょ。ハハハ。





・・・・。

僕は怒りを通り越して呆れた。

「彼女がもし自分のおばあちゃんだったらどうする?ゴミ箱をあされと言えるの?もし自分だったら?」

泊めさせてくれている家の人なのでそれ以上強くは言わなかった。

「自分の家族がこうなるなんてありえない。比較なんてできないし。」

そう言って彼女は黙り込んだ。
その夜、先ほどの出来事について彼女と話し合った。お酒が少ししか飲めない彼女だが時々ストレスを紛らわす為に大量に飲むという。この日もかなり飲んで話が止まらなくなった。
すると次第に話を聞いているうちに「お金を失うのが怖い。」「父の会社が潰れたらどうしよう。生きていけない。」「お金・・」「一人は寂しい・・」といった内容の話になっていった。

「中国人はお金を第一に考える。」「家族だって友達だってお金で買えてしまう。」
そう言う中国人に沢山会ったが、彼女もその一人だった。

30年彼女なりに生きてきて彼女なりの考えもあり、それを否定しようとは思わない。
ただ、その考えの末に何が待っているか、僕はだいたい予想がついてしまった。もしこのような人々が何よりも大切な「お金」というものを失った場合。

完全に「一人」になってしまうだろう。

本当に自分が困ったときに助けてくれる仲間が周りにいない。それが本当の「一人」。
ならば無償で助け合うべきじゃないのか。見返り?そんなことは考えるな。もし本当に見返りが欲しいなら、それは忘れた頃に必ず廻り廻って返ってくるから。